2023イギリス&フランス旅行記1 ~0日目・当日までに準備したこと編~

 2023年3月14日から24日までの11日間、新婚旅行でイギリスとフランスに行ってきた。結婚自体は2022年(猫の日)にしていたが、コロナ禍でもろもろのイベントは見合わせ。せめて勤め先で用意された特別休暇の権利は行使せねばと一時は北海道なども検討していたのだが、やはり長期の休みを取りやすい新婚旅行ならではの特別感を味わうために、海外渡航は諦めきれなかった。仕事の調整がうまくいきそう&各国で渡航制限が解除された今のタイミングを見計らって行くことを決めた。

 イギリスは自分が当時22歳だった2014年に仲の良い友人と卒業旅行で行ったことがあるので、約9年ぶりの訪問になる。再訪とはいえ、この歳月でどれぐらいの変化があるのか非常に楽しみ。一方で、フランスは初めてなので観光都市としての実力や、イギリスやアメリカとの違いに関心があった。ここでは備忘録として記憶があるうちに記録を書いていきたい。

 

当日までに準備したこと──航空券とホテルの確保

 13日間という社会人にあるまじき長い休みを確保できたので、なるべく長い滞在を希望。さらにイギリスとフランスの周遊という条件を加えていったところ、平成エンタープライズのvip tourという旅行代理店で条件に合う8泊11日フリープランのパッケージツアーを発見。航空券とホテルの確保だけ任せて空港からの送迎はなし、全て自由行動なタイプ。イギリス3日半、フランス5日間ぐらいの旅程。

 せっかくの海外で添乗員付き、他の参加者と団体行動は嫌すぎるのでフリープラン一択。1カ月前ぐらいに予約した。今回のような日程に融通が利く休暇は安い出発日を選べるので助かる。出発が1日違うだけで旅費が数十万違ったりする世界。こわすぎ。

 というか、プライベートの海外旅行はいつも旅行代理店で同様のプランを選んでいるが、自分で航空券とホテルを確保したほうがいいんじゃないかと常に思っている。というか絶対そうだ。そのうちやる。

 ちなみにフランス滞在中は北東部にあるアルザス地方に足を伸ばして1泊したいので、別途Hotels.comでホテルの確保やTGVの乗車予約などもしている。あとはイギリスのカーシェアリング予約なども。これらは後述。


旅程表の作成、ChatGPTも便利に使った

 海外旅行は準備が8割……と、誰かが言ったかどうかは知らないけど、海外は言語の壁や社会の仕組みが日本とは異なるので、現地で起こるさまざまなイベント(アクシデント?)に対応するため準備は大事。特に旅行会社の添乗員ツアーでないなら道中を最大限楽しむために絶対にやっておいたほうがよい(そりゃそうじゃ)。

 自分の場合はスプレッドシートを使って旅程表を作成した。「海外旅行 スプレッドシート」とググって出てきたテンプレをお借りして、初日から最終日までの予定を埋めていった。

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 初日は何時にどうやって空港まで行くのか、どのターミナルで飛行機の便名は、それぞれの所要時間は、現地の公共交通機関はどのように利用するか、観光スポットをどの順番で回るか、中まで入るのか外観だけでいいのか、予約は必要か、現地で何を食べたいのか、買いたいお土産は……これらを一目で分かるようにしておく。

 今回は妻がガイドブックなどを見て行きたい場所をリストアップし、自分がGoogleマップで位置関係を調べて適した順路を考えながらスケジュールに組み込んでいった。


 結構大変な作業だし、状況は現地で変わることも多々あるのであくまで参考程度の資料になる。しかしこの準備自体が旅行前のワクワク感を贅沢に味わえる時間となるのでプライベートの海外旅行ではいつもやっている工程でもある。ほら、海外旅行は準備と空港と飛行機内が一番ワクワクするじゃない……。

 スプレッドシートなので妻に情報共有するもの簡単。事前に情報を開示して同行者を安心させる(期待のハードルを上げすぎないとも言う)ための道具でもある。

 2023年らしいやり方として、ChatGPTに行きたい観光スポットの公式サイトURL、営業時間、休業日、予約の必要性、見て回る所要時間などに関する一覧表を数秒で作ってもらったのが良い体験だった。これでパパッと大体の内容を把握し、そのまま公式サイトのURLを踏んで事実確認する感じ。

 他にも行くべき観光スポットに漏れがないか、時間配分に無理はないか、適切な交通機関のパスはどれかなど、旅程表を流し込んでChatGPTに評価してもらうといった確認作業に活用した。「時間配分に無理ありすぎ、回りきれんよ」と怒られまくったが。

 1つずつググって調べていた時代とは雲泥の差。この数カ月で世界は一変している。ChatGPTみたいなツールを使いこなせないと、“エクセル使えないおじさん”みたいに言われる時代がすぐそばまで近づいていてこわい。


 (ちなみにこの記事もChatGPTに書かせようと思ったが、それじゃ意味が無い気がしてやめた)

現地決済手段

 現地での決済は、国内でもメインにしている三井住友カードのプラチナプリファードを使う。このクレカは基本還元率が1%だが、外貨ショッピングだと+2%で計3%の高還元率となり強い。自分はマイ・ペイすリボ技を駆使しているので最終的に3.5%還元になる。


 他にも念のため予備で何枚か持っていったが、プラチナプリファード1枚で問題なく滞在できた。出国時に成田空港のクレカラウンジ「IASS Executive Lounge」にも入れるので、妻の家族カードも無料で作っておいた。

 今回の旅行と関係ないが、いま三井住友カードの利用で貰えるVポイントを効率的に貯めまくっている。Vポイントはソラシドエアマイルに変えると、実質数千円で沖縄に往復できるぐらいの威力を発揮する。次はポイントで飛行機に乗るぞ。

現地でスマホを使うために通信環境を整える

 スマホが自在に使えないと生きていけない。海外ではGoogleマップとGoogle翻訳はもちろんこと、施設の入場券や乗車券のQRコード表示、クレカのコンタクトレス決済、ワクチン接種の証明、さらに日本帰国時に求められる「Visit Japan Web」の利用など、無いと不便というレベルではない。無理。

 というわけで海外でもスマホが使えるようにモバイル回線を調達する必要がある。昔はイギリスの現地SIMカードを自販機で買ったりしていたけど、今は手軽さでahamo一択ではないか。
 ahamoは月額2980円で月20GB使えるドコモの格安プラン。契約やサポート対応はネットのみと徹底的に人件費関連を排除している。他社のLINEMOやpovoも似たような感じだが、ahamoの圧倒的なアドバンテージとして海外ローミングに対応している点が挙げられる。しかも追加料金やオプション契約などが不要で海外でも月20GB(国内と共有)の範囲内でそのまま使えてしまう。素晴らしいの一言。

 唯一、海外で初めてデータ通信した日を起算日として15日が経過すると、月が変わるまで送受信最大128kbpsに制限される。これはあくまで「海外に常駐してる人向けのサービスじゃないよ」という制約であって、一般的な2週間以内の旅行では全く問題ない。便利すぎる。

 自分は今回の旅行のため、3月に入ってからLINEMO→ahamoにわざわざ乗り換えた。わざわざと言ってもネットでポチポチするだけなので大した作業ではない。結果、イギリスとフランスの滞在中に問題なく使えたので大満足だった。こういったノウハウに疎い妻も全く問題なく使えていた。最強か。

 最近、国内におけるドコモの電波の評判が良くないので、実際に不満を感じたらpovoあたりに移る予定。また海外に行く機会があれば都度ahamoにしようと思う(ドコモ側からみれば都合の悪い客である)。ありがとう総務省。



大容量だけど取り回しに優れるスリムなスーツケースを買った

 これまで海外渡航する機会があった時は実家にいたので、海外出張がたまにあった父親のスーツケースを借りていた。もちろん現在は実家を出ているので新たに入手しなければならない。8泊するのでそれなりの容量も必要になる。スーツケースほど使わないときに邪魔なものはないのでレンタルも検討したが、買った方が安い。

 スーツケースを求めて色々なリアル店舗に足を運んだが、在庫が豊富でさまざまな価格帯の商品を比較検討できたのは家電量販店だった。デパートのトラベル売り場や旅行系雑貨屋はスペースが限られているので種類が少なく、有名メーカーの高価格帯か極端に安価なモデルの大体2択、そして大きなサイズの在庫がほぼ無かった印象。それにスーツケースに10万出すなら他のものを買いたい。

 人気のモデルを探りつつ、仕様の条件として導き出したのが長方形のスリムタイプを選ぶこと。自分の体はなぜか年々と横長になっているので、スーツケースくらいはスリムであるべきだろう。最終的にAmazonでCARGO「CAT88SSR 98L」(22880円)とイノベーター「INV80 92L」(30800円)というモデルを購入した。色は在庫の関係で無念の消去法。
CARGO「CAT88SSR 98L
イノベーター「INV80 92L

 共に大きさはほぼ同じで大容量。細長いフォルムは押して歩くときやエレベーターなどで取り回しが抜群に良い。デパートの販売員マダムに聞いた話によれば近年人気の形だそう。買った2つは異なるメーカーでありながら、形状がかなり似ている。主な違いは次の通り。

CARGO「CAT88SSR 98L」:重さ6kgで比較的重い、色が安っぽい、留め具がフレームタイプでダブルロック
イノベーター「INV80 92L」:重さ4.8kgで軽い、色がきれい、留め具がファスナータイプ

 CAT88SSR 98Lはフレームタイプにこだわった自分、INV80 92Lは重量にこだわった妻が選択した。実際に使ってスリムタイプにおけるデメリットは特に感じなかった。スリムタイプのスーツケース、おすすめである。


 家の階段のデッドスペースにスーツケース用の収納を作ったら、2つが綺麗に収まって最高に気分が良い。

カメラ関連

 海外でどんな撮影をするか考えながら、持っていくカメラを選定する楽しさよ。カメラとレンズもろもろで75万円近い。絶対に紛失したくない。

α7III:静止画のカメラ
レンズ「TAMRON 28-200mm F2.8-5.6 Di III RXD(Model A071SF)」:やはり旅行で活躍した便利ズーム。ただしデカいので取り回しに苦労する。


 そこでカメラストラップはあまり使わず、Ulanziのカメラホルスターをバックパックに取り付けることで解決した。これなら撮影チャンスを逃さないし、体からカメラがぶらぶらしないので動きやすくなる。


レンズ「24mm F2.8 G SEL24F28G」:α7IIIを最強スナップシューター化するために必要だと思ったので旅行前に手に入れた小型レンズ。でもね、いくら小型でも結局ポケットには入らない。ポケットに入るかどうかは非常に大きな差。やっぱりRICOH GR IIIにしておくべきだったか。そうするとRX100VIIも気になってきて……(沼)


iPhone 14 Pro:常にポケットにあって、どこでも片手で取り出せる。海外にいるとシャッター音も鳴らなくなる。静止画も動画もいける最強のサブカメラ。でも画質に限界はあるのでメインは張れないやつ。

Insta360 ONE RS 1-Inch 360:動画のメインカメラ。気になる場所でとりあえず録画ボタンを押せば全方位記録できる素晴らしいカメラである。被写体にレンズを向けるとか、画角とかを気にしなくてよい。スマホいじってるフリして全方位撮れてる。1インチセンサー搭載の上位モデルなので暗い場所もいけるようになった。迫力がある場所では静止画もこれで撮影。こちらは常にポケットへ入れていた。


Insta360 ONE RS 1-Inch:モバイルバッテリーと共に乗り物などのフロントガラスやホテルの窓に固定しながらタイムラプス撮影に使った。固定のために1m分ぐらいの養生テープを折りたたんで一緒に持ち込んだ。


SanDisk Extreme UHS-I U3 V30 A2 1TB:Insta360 ONE RS 1-Inch 360は6Kで360度動画を撮影するので1TBのSDカードだと約18時間分撮れる。今回の旅行に向けて風見鶏で調達した。結果、5時間分ぐらいしか撮らなかったので手持ちの512GBで問題無かった。でもストレージの余裕は心の余裕。



他に買ってよかった&使って良かった小物類 

キングジム コンパック(15ポケット)」:A4の書類をなるべく折り目がつかない状態で半分に折り畳んで持ち運べるファイル。大体はスマホの表示で事足りるが、乗車券や入場券など紙に印刷して手元に持っておくというリスクヘッジを心掛けている。

吊り下げ式ラゲッジチェッカー」:飛行機で預け入れ荷物と手荷物の重量を制限内に収めるのはとても重要。昔、海外の展示会でもらった紙資料を全部持ち帰ろうとしたらスーツケースが重くなりすぎて法外な値段を請求された。絶対に許さない
 
AGILITY affa パークポシェット」:以前から愛用している革のポシェットを持っていった。パリのスリ対策として上着の下に隠せる。財布とパスポートなどはこの中に。

旅行用圧縮バッグ」:チャックを閉めて圧縮していくタイプで衣類はこの中へ。妻が使っていたビニールタイプの圧縮袋も良さげだったが。

moz ラゲッジストラップ」:紺色のスーツケースは目立たない。そこで派手なラゲッジストラップを付けると荷物受け取りのベルトコンベアで分かりやすくなる。ヘラジカかわよ。

Alfox Magsafe対応モバイルバッテリー」:iPhoneの背面にMagsafeで取り付けてケーブルだらだらさせずに充電できる優れもの。容量は10000mAh。このタイプは色々あるけど、この製品はコスパに優れている。今なら初音ミクっぽいカラーを選べば40%オフの2039円で買える。安すぎて不安だが、この1年ぐらい特に問題なく使えているのでスタンド機能が不要であればおすすめできる。

AirTag」:普段は車のスマートキーやバイクの鍵などに取り付けているAirTagをかき集めて、スーツケースやカバンに仕込んだ。基本的にモノは無くさないタイプなので有効活用できたことはない。それでいいんだけど。

Pixel 6a」:飛行機内はお金を払うとWi-Fiが使える。しかし、同時接続が1台までに限られていることがほとんど。そこで活用したいのがWi-Fiブリッジ機能を備えるAndroidスマホである。PixelやGalaxyなど一部のモデルは接続中のWi-Fiをテザリングで他の機器に分配できる。つまりPixel 6aで機内Wi-Fiに接続すれば、他の端末もPixel 6aを経由して同時接続できるようになる。家族がいる人やスマホとタブレットなど複数台を機内で同時につなげたい人は活用すべき。自分はiPhoneメインなので、このためだけにMNPで投げ売り5000円のPixel 6aをソフトバンクから購入した。新規即解約しないように頑張りたい。ちなみにWindows 10以降のノートPCでも同じことができるので、機内にノートPCを持ち込むならそれでも構わない。


 他にも何かあった気がする。気が向いたら続きも書く。

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