iPhoneユーザーが使う完全ワイヤレスイヤフォンといえば「AirPods Pro」が定番です。接続性や機能など総合力が評価されており、先日には第2世代モデルも発表されました。私も初代を発売日に購入して使っていたのですが、純粋に音楽を楽しむという観点で音質に満足できず、現在はソニーの「WF-1000XM4」を愛用しています。
そろそろ使い始めてから1年が経過するのですが、AirPods Proの使い勝手と遜色なく、快適に使えています。今後もイヤフォンを買い換える場合はAirPods Proの新モデルではなく、ソニーの新製品(WF-1000XM5は2023年夏頃でしょうか)を買うことになると思います。
iPhone単体ではWF-1000XM4の実力を引き出せない
WF-1000XM4はBluetoothコーデックの「SBC/AAC」に加えて高音質な「LDAC」に対応しています。Androidスマートフォンなど対応デバイスと接続すれば、ワイヤレスでありながら高音質なサウンドで楽しめます。音質順に並べると「SBC<AAC<LDAC」となります。
しかし、2022年の時点でiPhoneは「SBC/AAC」にしか対応していません。つまり、WF-1000XM4とiPhoneはAACでしか接続できません。専用アプリ「Headphones Connect」(iOS/Android)で音もいじれるので大きな不満はないというか、外で聴くには十分なのですが、やはりLDACの音の良さを知ってしまうと、自宅で視聴するときぐらいは音質を追求したいと思うものです。
「iPhoneとWF-1000XM4をLDACで接続できないものか」──そんな願いを叶えてくれるのが「FiiO BTA30 Pro」です。
iPhoneとWF-1000XM4をLDAC接続するために必要なもの
FiiO BTA30 ProはBluetoothでペアリングしたスマホやPCの音声を有線スピーカーに出力できるBluetoothレシーバー機能と、USB/光/同軸で有線接続したPCやゲーム機、各種プレーヤーの音声をBluetooth(SBC/aptX/aptX LL/aptX HD/LDAC)で出力できるトランスミッター機能を備える多機能なUSB DACです。
今回は後者のトランスミッター機能を活用することで、「iPhone→BTA30 Pro→(LDAC接続)→WF-1000XM4」を実現します。公式サイトや各メディアではiPhone接続対応はうたわれていませんが、手順通りに接続すればちゃんとiPhoneの音をLDAC接続で快適に聴けます。
必要なハードウェアとケーブルは次の通りです。
- iPhone(iPhone 13 Pro MaxとiPhone 14 Proで動作することを確認済み)
- Lightning - USB 3カメラアダプタ
- BTA30 Pro
- USB-C to Aケーブル×1(BTA30 Proに付属しているものでOK)
- LightningケーブルとUSB充電器(iPhoneを充電しながら使いたい場合)
iPhoneとWF-1000XM4をLDAC接続する手順
- iPhoneにLightning - USB 3カメラアダプタを接続する
- USB-C to AケーブルでBTA30 ProとLightning - USB 3カメラアダプタを接続する
(写真)※iPhone 15以降はUSB-C to Cケーブルで直結すればOK - BTA30 Proのスイッチを「BT TXモード」にして電源を入れる
- BTA30 ProとWF-1000XM4をペアリングする(BTA30 ProはLL/HDを長押しで(PAIR1側の)ペアリングモードに移行)
- iPhoneのミュージックで音の出力先が「FiiO BTA30 Pro」となっていることを確認する
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