【レビュー】JVCケンウッドのライブビートシステム搭載新型ヘッドホン「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」


やむけい(@yamkei)です。
先日、ITmediaさんのイベントで5月下旬発売予定のJVCケンウッド製ヘッドホン「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」を実際に試聴することができたのでファーストインプレッションをお届けします。


どんなヘッドホン?


今回発表された「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」はオーバーヘッドタイプのハイエンドヘッドホンで、業界初の新構造"ライブビートシステム"を採用しているのが特徴です。


ライブビートシステムとは、重低音用ユニット「ストリームウーハーDB(ダブルバスレフ)」と、中高音用ユニットを搭載しているというもの。一つのフルレンジユニットで高域から低域までカバーするものだと、どうしてもどちらかを妥協しなくてはいけないことが多いのですが、ライブビートシステムはそれぞれ専用ユニットによって重低音と解像度のある中高音どちらもしっかり両立するというものだそうな。

僕は女性ボーカルの高音域が綺麗に出るイヤホンが好みで、3年以上ER-4Pを使い続けております。

シングルBAの歴史的傑作機、ER-4Pを購入した | Digital Grapher



最近は「家で使う用としてヘッドホンも購入してみようかなー」と思っていて(それが今回のイベントに来た理由でもあるのですが)、お店で色々見てみると重低音を強調した製品が多く見かける印象を持っていました。でも重低音ばかり強調されているヘッドホンはあまり好みじゃないんですよね。

とかいいつつ、どうせ新たにヘッドホンを買うならER-4Pのように高音域が綺麗なのが良いのは勿論のこと、方向性を変えて重低音もそこそこ楽しめるものがいいと思っていました。


そんなわがままな願いを叶えてくれるのが「ライブビートシステム」なのではないかと。


元々このライブビートシステムを搭載していたのは、「リアルな重低音と解像度の高い中高音の両立」という同じコンセプトで開発されたFXZシリーズというカナル型イヤホンでした。


評価が高かったこのイヤホンに、「あたかもそこにいるかのような臨場感」という視聴体験を加えた高付加価値ポータブルバンドタイプヘッドホンとして新たに開発したのが、今回の「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」ということになります。


デザインと装着感

↑ 「HA-SZ1000」

↑「HA-SZ2000」

ご覧の通り、男性的で重厚感のあるフォルムです。「良い音を家でも外出先でも聴いて欲しい」ということで本機はポータブルを謳っていますが、ちょっとこれは外で使うには勇気がいるかも・・・?


ポータブルなのでご覧の通り、コンパクトに折りたたむこともできます。持ち運びはそこそこ容量のあるカバンなら大丈夫そうです。ケーブル長は1.2mで、室内で使用する場合は短いと感じる人もいるかも。どっちつかずの中途半端になってしまっているのは残念。




上位機となるHA-SZ2000とHA-SZ1000ではパッと見る限りでも各所に違いが見られます。

HA-SZ2000

イヤーパッド・低反発クッション+プロテインレザー(高い吸放湿性で不快なムレを低減)
ヘッドパッド・合皮+メッシュ素材

HA-SZ1000

イヤーパッド・低反発クッション
ヘッドパッド・合皮

短時間の視聴でしたので、そこまで大きな違いは感じられませんでしたが、直に耳が触れるイヤーパッドなどは長時間の装着で差が出てくるのかもしれません。

本体デザインは正統派ヘッドホンといった感じで大きな特徴はありませんが、綺麗にまとまっていて良いんじゃないかなと思います。外側のリングがなかなか好みです。


ただ、HA-SZ2000とHA-SZ1000を並べてしまうとHA-SZ1000のほうが少々安っぽく見えてしまうのは致し方なしでしょうか。特に↑この黒くテカテカした部分とか。ちょっと細かすぎるかな?


装着感はとても好印象。頭に対する圧迫感が少なく、両耳をイヤーパッドが吸い付くように覆ってくれるイメージで快適でした。欲しくなっちゃうじゃないか!


実際に聴いてみた


持ち込んだウォークマンFシリーズでさっそく視聴してみました。申し訳ありませんが専門家ではないので細かい考察はできないのですが、素人なりに感想を。ある意味どのヘッドホンを買おうか迷っているフツーの人の参考になるかも?

音源はAnnabelのアルバム"miniascape"です。

 

まずはHA-SZ1000から。
低音のボリュームがあり、ボーカルが前に出てきていない印象。どうやら世間的には低音が強調されたヘッドホンが好まれるらしいので、ドンドン鳴る音楽をメインに聴く方には好まれそう。音楽だけではなく映画鑑賞でも迫力が出ていいかもしれないです。といっても下品に低音だけが鳴るわけではなく、あくまでHA-SZ2000と比較するとという意味。楽しく音楽が聴けそう。個人的には高音域がもっとあるといいなーと思いました。


続いてHA-SZ2000
HA-SZ1000と比べると少しだけ低音は控えめに感じますが、明らかにボーカルが前に出てきてバランスよく鳴っています。音源と耳の間にあった一枚板を取り払ったかのような感じ。「上位機種すげえ!」って思いました。普段ER-4Pを使っている自分でもこれなら満足できる解像度。
これを試聴しちゃったら価格差1万でも上位機種が欲しくなっちゃうよなぁ。


物欲を刺激されてしまった

一時期、本機でヘッドホンを買おうと思ってヨドバシカメラで1時間くらい試聴して、「これだ!」という製品に出会うものの、いざ購入しようとしたら在庫がなく、萎えて購入をやめてしまった自分としては

「HA-SZ2000欲しい!」

と思っちゃいました。特に上位機種のほうは低音域と高音域が絶妙にバランスよく鳴ってくれていたので、かなり好みのヘッドホンでした。参加者全員にプレゼントしてほしかったなー(笑)

両機種とも5月21日発売予定。価格情報は以下をご覧下さい。

また公式通販では発売記念キャンペーンも実施中です。購入検討中の方はこちらもご覧下さい。

HA-SZ1000・SZ2000キャンペーンページ | VICTOR DIRECT | ビクター製品・JVC製品公式WEB SHOP




ぜひ実際に試聴してみて!


さらに、発売に先駆けてJVCケンウッドの丸の内ショールーム春のヘッドフォン祭り2013にて実際に試聴できるそうです。やっぱりヘッドホンやイヤホンはこんなレビューを読むよりも自分で好みのものを見つけ出すのに限ります。ぜひ実際に聴いてみてください。

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